背景アイコン
Retail AI AWARD 2021
  • リテールAIの導入、DXの推進はどの企業にとっても必然となっています。
    リテールAI研究会では今年から「リテールAIアワード」を設立させていただき、リテールAIの導入及びDX推進について先進的な取り組みをされている会員社を表彰することで業界全体のDX化の機運を盛り上げることを目標にしています。
    今年は全会員社252社よりそれに相応しい3社に進呈させていただきます。

    2021年10月8日
    一般社団法人リテールAI研究会
    代表理事 田中雄策

  • Retail AWARDのトップ画像

審査委員長より「リテールAIアワード」に寄せて

筑波大学
ビジネスサイエンス系教授  立本 博文 様
  • 立本 博文 樣
  • リテールは、社会にもっとも根ざした経済活動であり、人々の生活をより良く幸福なものにするという使命があります。近年のリテールAIやDXの普及は、新しいレベルの顧客体験を提供するチャンスとなっていますが、同時に、大きな企業努力が必要です。小売、メーカー、卸、メディアといった従来の境界をこえるようなコラボレーションの重要性も高まっています。不断のイノベーション努力が欠かせません。今回、創設したリテールAIアワードは、このような企業努力を讃え、業界の道標を明らかにするという大きな意義を持っています。

    カルビー株式会社様は、リテールメディア分科会にて座長を努め、店頭サイネージでの商品訴求実験を主導しました。この実験は、店頭データを用いて科学的に顧客行動を測定し、顧客行動を把握している点で、商品訴求活動の将来方向を示す、重要な試みだと思われます。

    西川コミュニケーションズ株式会社様は、自然言語処理を用いて商品説明文から価値観を抽出し、店頭レコメンド表示する試みを分科会の他の会員企業と連携して開始しました。AI技術の成果を利用し、ショッパーのライフスタイルにより近い商品提案の道を開くもので、高く評価できます。

    株式会社ダイエー様は、小売業として、店頭オペレーションやサプライチェーンなど幅広い領域でAI技術やDXを包括的に導入するだけでなく、そこで働く人材の高度化のために、AI研修等を通じて積極的に人材育成を行っています。業界のイノベーションの機運を盛り上げるもので高く評価します。

    これらの点から、上記の三社に今年度のリテールAIアワードを贈呈し、その企業努力と成果を表彰します。

正会員部門

カルビー株式会社 様

〈テクニカルアドバイザー今村より〉
カルビー株式会社様は、「リテールメディア分科会」に2期連続で参加され、ドラッグストアおよびコンビニエンスストア店頭でのリテールメディアの効果検証に日々取り組んでおられ、特に今期は座長として参加各社の要望を集約し、実験を円滑に進めるための各種調整にご尽力いただいております。また、分科会以外にも、当会「リテールAI検定」を活用した人材育成や、パッケージデザインにおけるAI活用、マーケティング分野でのAI活用など、広くAIを実戦投入されたことも改めて評価させていただきました。

カルビー株式会社
営業企画本部 流通戦略部
デジタルシフト推進担当マネージャー
松永 遼 様
  • 松永 遼 様
  • このたびは、リテールAIアワードを受賞させて頂き、誠にありがとうございます。
    弊社はリテールメディア分科会の座長を務めさせて頂いており、お客様の購買決定に貢献できる価値訴求について、従来の媒体ではない「リテールメディア」で実現することを目的に活動しています。
    実店舗に来店されたお客様に対して、サイネージ広告の実施や棚前行動の分析から課題解決の糸口を発見するだけでなく、参加企業様との双方向のコミュニケーションを通じて、自社だけでは得られない知見や人的ネットワークを獲得できております。 今後もリテールAI研究会を活用させて頂き、流通業界のDXに貢献できるように努力してま いります。

西川コミュニケーションズ株式会社 様

〈テクニカルアドバイザー今村より〉
購買履歴に基づくレコメンドエンジンには、新商品を推薦できない「コールドスタート」と呼ばれる課題があります。西川コミュニケーションズ株式会社様は、最先端の自然言語処理AI技術を用いて、この課題の解決に取り組んでいます。同社は今年度、「価値観による商品提案分科会」を立ち上げ、メーカー6社、流通会員 1 社とともに実店舗での実証実験に着手しました。自然言語処理を活用することで、商品説明文データから抽出した「価値観」によるレコメンドエンジンの実装は日本初、おそらく世界でも類を見ない功績だと考えます。その先進性と今後への期待を込めて、リテールAIアワードをお贈りします。

西川コミュニケーションズ株式会社
DX 事業部 事業部長
テッド藤枝 様(写真中央)
  • テッド藤枝 様
  • このたびは、栄誉あるアワードにご選出いただき、誠にありがとうございます。
    弊社は、2018年に専任部署を設置しAIの事業化をスタートしました。それまでに多くの小売流通業のお客様のお仕事をお手伝いさせていただいた経験から、特に小売店頭でのAIの活用に力を入れております。
    このたび、高い評価をいただけました、自然言語処理を応用した商品レコメンドのアイデアも、小売流通業のお客様の「ささげ業務(撮影・採寸・原稿制作)」をAIでお手伝いできないか、という研究から派生したものです。AI時代が到来しても、「現場にこそ、様々なアイデアの源泉がある」という信念で、今後もAIのリテール現場での活用に貢献していく所存です。

流通会員部門

株式会社ダイエー 様

〈テクニカルアドバイザー今村より〉
株式会社ダイエー様は、ウォークスルー店舗のオープン、発注自動化や掃除ロボットの導入等、カテゴリーマネジメント、ショッパーマーケティング、サプライチェーンのすべてのエリアにおいて AI導入・DX推進をされるなど包括的な取り組みを行っておられます。また、定期的に社員向けAI研修を実施するだけでなく、座学で終わらせずに実際に売場を変えた検証を行うなど、人材育成にも積極的に取り組んでおられることも併せて評価させていただきました。

株式会社ダイエー
写真左から順に
ICT戦略本部 ICT企画部長 山内 洋 様
取締役 ICT戦略本部長 伊藤 秀樹 様
ICT戦略本部 マーケティング部 マーケティングチーム リーダー 加藤 仁章 様
  • 山内 洋 様、伊藤 秀樹 様、加藤 仁章 様
  • 第1回リテールAIアワードを頂戴し光栄に存じます。
    私どもスーパーマーケット業界では、POSは比較的早期に導入したものの、そのデータ活用は後手に回り、言わば「勘と経験と度胸」で仕事をしてきました。データを見える形に加工する技術を持ち合わせていなかったと言えます。それを見直して、素人ながら活用の方法を考え実行してきたことを評価いただいたのだと思います。
    今後とも、ご指導ご鞭撻をお願い申し上げます。

Retail AI AWARD Archive